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2022.06.28

訪問診療について

みなさん、こんにちは。山根クリニックで訪問診療を行っている山根宏昭です。
当院は連携強化型在宅支援診療所に登録しております。
今回は 訪問診療がどのようなものか、どのようなことが出来るかをお伝えしていきます!

対象

まずどのような方が訪問診療の対象となるか、です。
これは「通院での療養が困難な方」に限ります。(国が決めた基準ですね)
なので、外来待ち時間が長いのでうちにきて!という方は対象となりません。
上記の条件などが該当した場合、基本的には性別年齢問わずに訪問診療の介入が可能となります。(小児の訪問診療は専門施設がありますので、ご紹介致します。)

目的

住み慣れた家で過ごすこと。場合によっては、住み慣れた家で最期の時間を過ごす、これが在宅療養の最大の目標です。
病院や療養施設ではどうしても自分の思うような生活が出来ません。
私たちはこのような方々に向き合い、それぞれに合った医療や介護を提供していくことを目標としています。

費用

一番気になるところですね。訪問診療は医療保険・介護保険どちらも関係する制度です。
自己負担割合でそれぞれ変わってきますが、基本である2週に1回の訪問で月に6000円程度となります(1割負担の場合)。
さらにインスリン自己注射や在宅酸素療法、検査などで費用がかかることがあります。

どのようなことが出来るのか?

在宅で行える検査は、血液検査・超音波検査・心電図検査など多岐にわたります。
行うことが出来ない検査はCTやMRI検査です。これらはおおがかりな検査機械が必要であり、それぞれのお宅にお持ちすることは出来ません。
在宅で行える治療は、点滴(高カロリー輸液を含む)・在宅酸素療法・インスリン注射・尿バルーンの交換・人工肛門の管理などです
これ以外にも多くのことが在宅で可能となっています。

訪問診療の範囲

当クリニックから半径16㎞と定められています。
基本的には当院の訪問診療専用車で各ご家庭へ訪問させて頂きます。
ただし、夜間の往診などでは別の車での往診を行うこともありますのでご了承ください

当院の訪問診療専用車です

在宅療養の家族負担

これについては心配される方が多いかと思います。
在宅療養はご家族にかかる負担はどうしてもゼロというわけにはいかないのが現状です。
慣れないことをやらなければならないというストレスも非常に大きいかと思います。
入院されている方でしたら、入院中からご家族や患者様ご本人が在宅を意識した生活や手技習得を行うことが大事と考えられます。
突然動けなくなって在宅で見ている!という方は、まずはお近くの地域包括支援センターなどへ相談しましょう。必要あれば介護保険の申請や家で過ごすのに必要なサポートなどしてくれます。
訪問診療や訪問看護、介護などを利用することによってご家族の負担を軽減し在宅で安心して過ごすことが出来るようサポートしています。

まとめ

多くの患者様やご家族の方が在宅での過ごされることを希望されていますが、「こういう治療をしているから家に帰れない」などの認識を持っていると言われています。
主治医の先生には聞きにくい…という方も時々おられます。
このような誤解をなくすためにもお気軽にご相談ください。
当院ホームページのお問合せフォームからもご質問をして頂けます。是非ご利用くださいね。また長時間のご相談をしたい場合はオンラインでの対応も可能です(有料になります)。宜しければご利用くださいね。